石山寺

2014年04月08日

2014年4月5日
石山寺に行きました。

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大津市の南部にある石山寺は西国三十三所観音霊場の第13番札所になっています。

石山寺といえば紫式部がここで源氏物語を書き始めたというのが有名です。
しかし、近江磐座研究会では磐座、岩や石を見てきているので、「石山」とい名前に興味があります。
何か面白いものが発見できるのでしょうか?


石山寺はひとつの山になっていて、その中にお寺があります。

石山寺の裏側から見た山全体はこのようになっています。

高さは100mもないくらいの低い山で、正確な山の名前と高さは表記がありません。

石山寺は琵琶湖の最南端、瀬田川のほとりにあり、川の景色もキレイです。


入口の東大門には左右に仁王さまが門を守っています。


門に入ると季節は桜がキレイな満開の時期で、多くの観光客で賑わっていました。


入口すぐ近くには、「くぐり岩」という、その名の通り胎内めぐりのできる大理石があります。


境内の階段を上がると、本堂の手前にみごとに広がる景色がありました。


そして、その奥には「石山寺」の名前の由来ともなる石でできた山があります。


「珪灰石(けいかいせき)」という種類の岩で、この場所は天然記念物で「石山寺珪灰石」と呼ばれています。
この大きさの珪灰石は全国でも珍しいものだそうです。


今まで見てきた近江の磐座とは材質の違う岩で、色や肌触りが全然違います。
ここだけにしかない特殊な岩という感じがします。




「磐座」と呼ぶには少し違う感じはありますが、形や材質共にとても面白いものです。
周囲にはない珪灰石がこの石山寺にだけ、それも非常に大きく存在しているのは、何かがあるのでしょうか?


国宝の本堂にはご本尊の「如意輪観音」などが祀られていて、紫式部がここで源氏物語を書いたという部屋にがあります。


境内からは瀬田川を眺めるられるところがあり、桜と一体感がありキレイです。



この石山寺には数々のお堂や塔、四季折々の草木がありますが、それと同じように数々の奇石、怪石が存在します。

境内は所々に岩が盛り上がっているところがあり、この山全体がひとつの岩山だったのかなと考えさせられます。



「腰掛石」という名前のちょうど腰を掛けられる形の石があり、ここに腰を掛けると安産すると昔からいわれています。



本堂から離れた境内奥の方にも突き出た珪灰石がありました。

この石を見るように休憩所があり、正面からこの石を眺めながら風情を感じられます。


千年前の僧侶が座ったといわれる「尻掛石」というのもあります。



平安時代に作られた「目かくし石」
目隠しをしてこの石を抱いたなら、願い事がかなうと言い伝えられています。



その他、近年の人工的につくられた石もお見事にありました。

庭園には滝があります。


キレイに積み上げられた石もあります。


石山寺言伝えの守り鬼です。



石山寺の山には、お寺から少し離れた所から登ることができます。


整えられた山道を10分ほど歩くと、山頂の広場があります。


周りは木に囲まれていますが、その間から石山の町の景色が見えます。




石山寺はお寺とキレイな木々と花、景色が有名ですが、「石」というキーワードで見ると、また面白い発見がたくさんあり、大変面白いお寺でした(^^)



Posted by 近江磐座研究会 at 10:22Comments(0)石山寺

旗振山・田中山

2013年12月25日

2013年11月27日
旗振山・田中山に登りました。

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グーグルの地図では名前は書いてませんが、近江富士の三上山と妙光寺山と並んでいる山です。
下の地図だと分かりやすく載って、歩いた経路を書きました。


下の写真の左から、旗振山・田中山、妙光寺山、三上山ときれいに並んでいるのがわかります。


旗振山は別名を「相場振山」と呼びますが、その名の通り、昔この山の頂上で旗を振って遠くに信号を届けたので、名が付いたそうです。
田中山と一つの大きな山に二つの頂上があるという感じです。

旗振山は標高280m、田中山は標高292mと、高さは低くて手軽に登れる山ですが、ここにも磐座や数々の巨石・奇石があって面白い山です。


まずは、前回に行った「福林寺跡摩涯仏」の近くの墓地から登ることができます。
ここから旗振山が見えます。


山道は林の中を少し急な坂を登っていきます。


道中にはこまめに道案内の看板があり、三上山~妙光寺山~田中山~旗振山と縦断できるようになっています。


登りながら所々に、まん丸い岩があります。
この山の岩の特徴がよく出ています。


途中で、山の下から見えていた電線鉄塔を通っていきます。


登りながら岩の数々を見ながら、同じ方向を向いていることを感じます。


登り始めること30分で、すぐに頂上に登ることができました。
旗振り山の頂上には磐座がありました。




まさにここに登って旗を振っていたのだろうと分かります。

山頂に一番大きな岩があるというのは、よく考えると違和感があります。
旗振山の神さまが君臨したのだろうと考えられます。
いろんな角度から見ると面白い山頂の磐座です。



ここから見える三上山は絶景です。


まさに、三上山を見張るためなのか?三上山に旗信号を送るためなのか?
そんな意味で何者かが大昔に置かれた磐座のようです。


旗振山山頂からは尾根道を歩いていき、隣の田中山に向かいました。
しばらく歩くと、旗振山の全景が見えます。


田中山に行くまでは岩の数々がありました。
それもほとんどが三上山がセットで見えるという配置のされ方がされています。






旗振山から歩くこと15分で、すぐに隣の田中山山頂に到着です。


標高は山としてはそんなに高くないものの、ここでいろんな角度から景色が見えます。

北方向には近江八幡の長命寺山が見えます。


東方向には竜王の鏡山が見えます。


西方向には野洲市街と琵琶湖、奥には比叡山が見えます。



続いて、田中山山頂から妙光寺山へ向かう峠に降りていきますが、その道中にも岩の数々があります。

三上山を眺めながらある、横に切れ目のある岩です。


夫婦岩のように並んだ岩で、その間には三上山がスッポリと入るかのようです。




妙光寺山にあった「くぐり岩」の小さいバージョンのように不思議な積まれ方をした岩です。



きれいな面をした岩、三上山に方面を向いていて、そこに太陽の光を反射して届けるためのような岩です。



畳のように平たい岩が重なってできた岩、これも景色が良く、人的に積まれたような感じです。




登り始めてから1時間半で下山。

手軽に登れて、しかも磐座や奇石がたくさんあって、おもしろい山でした。
登山経験のない方にもおすすめの場所ですよ。

このあと、前回の記事で書いた、妙光寺山に続けて登りましたが、どちらも三上山との関係が深いのだと感じられました(^0^)





Posted by 近江磐座研究会 at 08:10Comments(0)旗振山・田中山